あきら)” の例文
宗助は銀金具ぎんかなぐの付いた机の抽出ひきだしを開けてしきりに中をしらべ出したが、別に何も見つけ出さないうちに、はたりとあきらめてしまった。それから硯箱すずりばこふたを取って、手紙を書き始めた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
錢形の平次があきらめてゐるほど、その贋金造ひは巧妙かうめうを極めました。