“緑牡丹”の読み方と例文
読み方割合
りょくぼたん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私が速成の劇通になったのは、北京ペキンへ行った後の事である。しかし上海で見た役者の中にも、武生ウウションでは名高い蓋叫天がいきゅうてんとか、花旦ホアタンでは緑牡丹りょくぼたんとか小翠花しょうすいかとか、兎に角当代の名伶めいれいがあった。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
が、唯一つ書いて置きたいのは、楽屋にいる時の緑牡丹りょくぼたんである。私が彼を訪問したのは、亦舞台の楽屋だった。いや、楽屋と云うよりも、舞台裏と云った方が、或は実際に近いかも知れない。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)