“総括（そうかつ）” の例文
旧字：總括
却（かえ）って、幸福でない例を見ても、総括（そうかつ）した民心というものにも、艱難する時代と、共栄謳歌（きょうえいおうか）する時代と、こもごもの起伏があっていい。
新書太閤記：04 第四分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
ここいらで前段に述べた事を総括（そうかつ）しておいて、それから先へ進行しようと思います。（一）吾々は生きたいと云う念々（ねんねん）に支配せられております。意識の方から云うと、意識には連続的傾向がある。
文芸の哲学的基礎 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
けれど、その総括（そうかつ）は、飽くまで自己の掌（て）になければならないのである。彼の原則として、もしその統御（とうぎょ）を冒（おか）す者などあれば、断じて免（ゆる）す彼ではない。
新書太閤記：05 第五分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)