“綿雲”の読み方と例文
読み方割合
わたぐも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天は浅黄色あさぎいろに晴れて綿雲わたぐもが夢のように浮かぶ。忍苦にんくの冬にたえてきた木々がいっせいにみどりをふきだす。土をわって草がかれんな花をつけた。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
山にはまた、うす黒い綿雲わたぐもが降りていた。お通は無自覚に手紙を持って、庫裡くりの横にある機舎はたやへかくれた。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夏の沖に立つ綿雲わたぐもの峰のように疑念が、あとからあとからと胸にひろがってはてはどうしても事実としか思えなくなったお艶、栄三郎と弥生を据え置いて面罵めんば
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)