綿帽子わたぼうし)” の例文
その親房は、ことし八歳の義良親王を綿帽子わたぼうしにくるんで馬のくらツボに抱いていた。——しょせん、輿こしでは道もはかどらず、駕輿丁かよちょうの者も、雪の歩行にたえられぬからだった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
綿帽子わたぼうしかぶりょ
冬の木立 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、彼は、その幸福の中に、綿帽子わたぼうしをかぶって、かがんでしまう人でなかった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)