組子くみこ)” の例文
「ではしばらくここにて四ほうを観望かんぼうなさるがなにより。おお佐分利五郎次さぶりごろうじ組子くみこはやぶれた、ああ足助主水正あすけもんどのしょうもたちまちふくろのねずみ……」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二十八人の大勢の組子くみこを狩り出した同心伊藤治太夫は、面目を失して引退り、その日は銭形平次たった一人に任せて、二度目の恥を掻く機会を避けたのは誠に賢いことでした。
三の組子くみこに言いつけて、ひとまず、お粂の体は、そこから役宅の方へ運んでおくように言い残し、ばいをふくんで、鼻寺へ近づいたものです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「こいつは近頃の大捕物になりますが、組子くみこの用意をお願いいたします」
啓之助は、下らぬ者を取り次いだ、組子くみこの愚鈍を腹立たしく思ったが、何となく、脇の下へもたれこんでくるような三次の口ぶりを、強くはね返してもまずいかと考えたらしく
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すぐに、中西弥惣兵衛は組子くみこをつれてバラバラと駆けてくる。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
組子くみこにたずねた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)