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紿
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あざむ
ふりがな文庫
“
紿
(
あざむ
)” の例文
これはその先祖途中で狼に
喫
(
く
)
われんとした時、われに差し迫った用事あり、それさえ済まば必ず汝に身を与うべしと
紿
(
あざむ
)
いてそのまま打ち過ぎしを忘れず
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
行長等は
紿
(
あざむ
)
かれるとは知らないから大いに喜んで待って居たが、其時は李如松四万三千の人馬が、鴨緑江を圧して、義州に集中しつつあったのである。全軍を三つに分ち、
左脇
(
ひだりわき
)
、中脇、右脇と呼んだ。
碧蹄館の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
また予の
乾児
(
こぶん
)
に兎糞を乾かして硬くなったのを数珠に造りトウフンと名づけて、田辺湾の名物で只今絶滅した彎珠の数珠に代えて順礼等を
紿
(
あざむ
)
き売った者がある
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
さてこそ魔物と一同震慄した。シマンタムバ常に一大鶏を
畜
(
か
)
い、その鳴く声と時刻を考え、事ごとに成敗を知ったと聞くが、それも無効と見えてソグノ伯に
紿
(
あざむ
)
き殺された。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
汝は前になって軽い根本の方を
担
(
かつ
)
げ、われは後にあって重い末の方を持って遣ろうと
紿
(
あざむ
)
いて
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
ハクストハウセン説に、トランスカウカシア辺で伝えたは、蛇中にも貴族ありて人に見られずに二十五歳
経
(
ふ
)
れば竜となり、諸多の動物や人を
紿
(
あざむ
)
き殺すためその頭を何にでも変じ得。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
『
大清一統志
(
だいしんいっとうし
)
』九七に、山東省の米山は相伝う斉
桓公
(
かんこう
)
ここに土を積んで
虚糧
(
うそのかて
)
と
為
(
な
)
し、敵を
紿
(
あざむ
)
いたとあるを見て似た話と思い居る内、同書三〇六に雲南の尋甸州の西なる米花洗馬山は
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
またいわく、老蛇体に長毛あるは、その頭に玉あり、その色虹を
紿
(
あざむ
)
く、その蛇夜これを取り出し、道を照らして食を
覓
(
もと
)
む。深い藪中に棲み人家に近づかず、神の
下属
(
てした
)
なれば
神蛇
(
デブア・サールバ
)
と名づく。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
前に述べた亀が諸獣を
紿
(
あざむ
)
いた話に似たのはわが邦にも『古事記』に
因幡
(
いなば
)
の
素兎
(
しろうさぎ
)
が
鰐
(
わに
)
を欺き海を渡った話がある、この話の類譚や起原は正月十五日か二月一日の『日本及日本人』で説くつもりである。
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
紿
漢検1級
部首:⽷
11画