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紛雑
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ふんざつ
ふりがな文庫
“
紛雑
(
ふんざつ
)” の例文
旧字:
紛雜
彼の胸には、
紛雑
(
ふんざつ
)
した事件が、もつれ糸を整理するように、順々に、解けて行った。切れたところは結び、解けないところは、切り離して考えてみた。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それも熔岩と砂礫の互層や、岩脈のほとばしりを露出して、整然たる成層美を示すところもあるが、多くは手もつけられないほど、砂礫や灰を
放擲
(
ほうてき
)
したようで、
紛雑
(
ふんざつ
)
を極めている。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
梓
(
し
)
に
上
(
のぼ
)
さんと欲せしこと、一日に非ざりしも、南船北馬暖席に
暇
(
いとま
)
なく、かつ二雪霜の間に集積せるところは、
尨然
(
ぼうぜん
)
紛雑
(
ふんざつ
)
し容易に整頓すべからずして、自ら
慚愧
(
ざんき
)
せざるを得ざるものあり。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
発作的
(
ほっさてき
)
に、彦太は、帳場の中から突っ立ったりする事があった。だが、この
紛雑
(
ふんざつ
)
した世相のどこへ一体自分を投げこんだら正しいのか、彦太には、見当がつかない。
脚
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また、ひと群れが、庭木戸から、押しもどって、どっと、雪が、まっ黒になるほど、
紛雑
(
ふんざつ
)
する。
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
紛
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
雑
常用漢字
小5
部首:⾫
14画
“紛”で始まる語句
紛
紛失
紛々
紛糾
紛紜
紛擾
紛乱
紛失物
紛争
紛雜