“紅谷”の読み方と例文
読み方割合
べにや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甘党の松島は卓上電話で紅谷べにやから生菓子を取り寄せ、玉露をれて呑んでいたが、晩餐ばんめしには姐さんのためにてんやものの料理が決まって二三品食卓に並び、楽しい食事が始まるのだったが
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
三時の茶菓子おやつに、安藤坂あんどうざか紅谷べにや最中もなかを食べてから、母上を相手に、飯事ままごとの遊びをするかせぬうち、障子に映るきいろい夕陽の影の見る見る消えて、西風にしかぜの音、樹木に響き、座敷の床間とこのまの黒い壁が
(新字新仮名) / 永井荷風(著)