紅葉見もみじみ)” の例文
兵部卿の宮も秋季のうちに紅葉見もみじみとして行きたいと思召してよい機会をうかがっておいでになった。お手紙はしばしば行く。
源氏物語:48 椎が本 (新字新仮名) / 紫式部(著)
そういうおくめが、真間まま紅葉見もみじみでどういうことがあったのか、とにかく、相良金吾にはよほど打ち込んでいた様子です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紅葉見もみじみの日でございますよ。あなたは殿様のお供で、私は一人で、あの釈迦堂しゃかどうで御一緒になりました」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十月の一日ごろは網代あじろの漁も始まっていて、宇治へ遊ぶのに最も興味の多い時であることを申して中納言が宮をお誘いしたために、兵部卿の宮は紅葉見もみじみの宇治行きをお思い立ちになった。
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
絵反古えほごか。あ、っとけ。……客人まろうど、きょうは、紅葉見もみじみか。歌でも、お拾いか』