“粟粥”の読み方と例文
読み方割合
あわがゆ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
落したかとあわてたが、よくよく考えてみると、さっきの庫裡くりで、粟粥あわがゆをふうふう吹いて食ううちに、粥をこぼしたので、脱いでおいた覚えがある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ここには、崔道成さいどうせいという悪僧と、きゅうしょう一という行者ぎょうじゃの悪いのが、わがもの顔に住んでおる。……わしらはその二人に寺を奪われて、やっと粟粥あわがゆをすすって生きているばかりなのじゃ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
粟粥あわがゆきんかゆ玄米粥くろごめがゆを銀の粥などと洒落しゃれていたのは、もう二十日も前の夢で、焼け跡の味噌や沢庵漬も掘りつくし、馬糧の燕麦も喰べてしまい、およそ喰えそうなものは、土をふるい
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)