“簿”の読み方と例文
読み方割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
随身ずいじんの一名が、軍奉行から簿を取って、列将の姓氏をふたたび点呼してゆくと、簿名ぼめいにはありながら、ここには見えない一将があった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、児島高徳の名も、ここの参陣の“簿”のうちでは一個の小ヌカ星的な存在でしかなく、忠顕にも何の印象すらないようだった。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「諸方で捕えた落人は、一応みな内山永久寺へ曳いて来い。そして備えの“捕虜ノ簿”に氏名をせ、後日の恩賞を待つがいい」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)