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箆深
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のぶか
ふりがな文庫
“
箆深
(
のぶか
)” の例文
額へ当れば額、頬っぺたへ当れば頬っぺた、縦に来た時は
箆深
(
のぶか
)
に肉に食い入ろうというのだから、この矢面には向うべくもない。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
が、たつた一つ、
藁
(
わら
)
屋根の頂點に、何處から飛んで來たか、蟲喰ひの稽古矢が一本、
天矢
(
そら
)
が落ちて來た恰好に、
箆深
(
のぶか
)
く突つ立つて居るだけ。
銭形平次捕物控:076 竹光の殺人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
たかうすびょうの矢が一筋、
颯然
(
さつぜん
)
と風を切りながら、ひとゆりゆって後頭部へ、ぐさと
箆深
(
のぶか
)
く立ったからである。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
が、たった一つ、藁屋根の
頂点
(
てっぺん
)
に、どこから飛んで来たか、虫喰いの
稽古矢
(
けいこや
)
が一本、
天矢
(
そらや
)
が落ちて来た恰好に、
箆深
(
のぶか
)
く突っ立っているだけ。
銭形平次捕物控:076 竹光の殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
まっさきに進んだ
真木島
(
まきのしま
)
の十郎が、
太腿
(
ふともも
)
を
箆深
(
のぶか
)
く射られて、すべるようにどうと倒れる。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
後で調べてみると、鷹の羽を
矧
(
は
)
いだ
箆深
(
のぶか
)
の
真矢
(
ほんや
)
で、白磨き二寸あまりの矢尻には、松前の人々が使うという「トリカブト」の毒が塗ってあったということです。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
後で調べて見ると、鷹の羽を
矧
(
は
)
いだ
箆深
(
のぶか
)
の
眞矢
(
ほんや
)
で、白磨き二寸あまりの
矢尻
(
やじり
)
には、松前のアイヌが使ふと言ふ『トリカブト』の毒が塗つてあつたと言ふことです。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
松五郎の娘お駒、山の手一番と言はれた十九の
艶姿
(
あですがた
)
が、無慙大地の上に仰向に倒れて、玉を延べたやうに美しい咽喉、少し左寄りの方へ、矢文を結んだまゝの矢が、
箆深
(
のぶか
)
く突つ立つて居たのです。
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
松五郎の娘お駒、山の手一番と言われた十九の
艶姿
(
あですがた
)
が、
無慙
(
むざん
)
大地の上に仰向けに倒れて、玉を延べたように美しい喉笛、少し左寄りの方へ、矢文を結んだままの矢が、
箆深
(
のぶか
)
く突っ立っていたのです。
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
箆
漢検準1級
部首:⽵
14画
深
常用漢字
小3
部首:⽔
11画
“箆”で始まる語句
箆棒
箆
箆棒奴
箆棒様
箆台
箆目
箆竹
箆臺
箆頭肆
箆麻子油