“箆深”の読み方と例文
読み方割合
のぶか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
額へ当れば額、頬っぺたへ当れば頬っぺた、縦に来た時は箆深のぶかに肉に食い入ろうというのだから、この矢面には向うべくもない。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
が、たつた一つ、わら屋根の頂點に、何處から飛んで來たか、蟲喰ひの稽古矢が一本、天矢そらが落ちて來た恰好に、箆深のぶかく突つ立つて居るだけ。
たかうすびょうの矢が一筋、颯然さつぜんと風を切りながら、ひとゆりゆって後頭部へ、ぐさと箆深のぶかく立ったからである。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)