うらない)” の例文
地獄も見て来たよ——極楽は、お手のものだ、とトうらないごときはたなごころである。且つ寺子屋仕込みで、本が読める。五経、文選もんぜんすらすらで、書がまたい。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つい、(乙)の字なりにうねった小路の、大川へ出口の小さな二階家に、独身ですまって、かどに周易の看板を出している、小母さんが既に魔に近い。おんなでトうらないをするのが怪しいのではない。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)