立花たちばな)” の例文
直参大名とは譜代と同格の意味であって、明くる二年、従五位下の兵部少輔に任じ、同じ四年に立花たちばな左近将監さこんしょうげん忠茂ただしげの妹をめとった。
一階は運動具をおさめる室などがあり、二階は図書記録室の外に、宿直室があった。今はこの宿直室は体操の先生である立花たちばなカツミ女史が寝泊りしていた。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
政樹公の姓は立花たちばなと云って柳川藩やながわはんだから、立派な御侍おさむらいに違ない。それをなぜ立花さんと云わないで、政樹公と呼ぶかと云うに、同じ頃同じ文科に同藩から出た同姓の男がいた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今の楽山堂らくさんどう病院の所から下谷したや御徒町おかちまちにきれ、雁鍋の背後へ出ようというのですから、七軒町しちけんちょう酒井大学さかいだいがく様の前を通り西町の立花たちばな様の屋敷——片側は旗本と御家人ごけにんの屋敷が並んでいる。
いや、それだけのこと。ぼくは、中へはいって見ようかと思ったんですが、連れの立花たちばな先生がいやな顔を
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それから一帯吉原田圃で、この方に太郎稲荷(この社は筑後ちくご柳川やながわ立花たちばな家の下屋敷内にある)の藪が見え、西は入谷田圃に続いて大鷲おおとり神社が見え、大音寺前だいおんじまえの方へ、吉原堤に聯絡れんらくする。
「おせんちゃんまだいたのか」と、右隣りの主人がびっくりしたように呼びかけた、「……もう逃げなくちゃあいけない、立花たちばなさまへ火が移っている、早くしないととんだことになるぜ」
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)