とが)” の例文
フイゴの筒のやうに憂欝さうに口をとがらせ、くるりと尻尾を卷いて偉さうに、海藻の間を浮いたり沈んだりしてゐる、何だかそれにしても餘り姿が小さくてお氣の毒な樣な
城ヶ島の春 (旧字旧仮名) / 牧野信一(著)
フイゴの筒のやうに憂鬱さうに口をとがらせ、くるりと尻尾を巻いて偉さうに、海藻の間を浮いたり沈んだりしてゐる、何だかそれにしても余り姿が小さくてお気の毒な様な
城ヶ島の春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
私は碌々他人ひとと口を利くこともなく、それで誰かゞ私の無愛想な顔を蜂のやうだと嘲つたが、全く私は眼玉ばかりをぎろ/\させて口をとがらせ、蜂のやうに痩せて、あたりの野山を飛びまはつてゐた。