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わたくしこと
ふりがな文庫
“
私事
(
わたくしこと
)” の例文
私事
(
わたくしこと
)
は袴広太郎、江戸の旗本、小禄者。尋ねる人がございまして、諸国漫遊に
出
(
い
)
でましたが、あまりによく似たお姿のため、とんだ粗相を
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
私事
(
わたくしこと
)
人々の手前も
有之候故
(
これありさふらふゆゑ
)
、
儀
(
しるし
)
ばかりに医者にも掛り候へども、もとより薬などは飲みも致さず、
皆
(
みな
)
打捨
(
うちす
)
て
申候
(
まをしさふらふ
)
。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
私事
(
わたくしこと
)
、神は信じたが宗教家といふ人間仕事の一様式にも吸引を感じなく、さりとて神学者にもなりたいと思はず、又、ユマニテは信じたが、例へば社会事業にどれといつて縁も生ぜず、さりながら
我が詩観
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
私事
(
わたくしこと
)
其節
(
そのせつ
)
一思
(
ひとおも
)
ひに不法の事を申掛け、
愛想
(
あいそ
)
を尽され候やうに致し、離縁の
沙汰
(
さた
)
にも
相成候
(
あひなりさふら
)
はば、誠に此上無き
幸
(
さいはひ
)
と
存付
(
ぞんじつ
)
き候へども、
此姑
(
このしうとめ
)
と
申候人
(
まをしさふらふひと
)
は、評判の心掛善き御方にて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
さ候へば
私事
(
わたくしこと
)
如何
(
いか
)
に自ら作りし罪の
報
(
むくい
)
とは申ながら、かくまで散々の
責苦
(
せめく
)
を受け、かくまで十分に
懺悔致
(
ざんげいた
)
し、此上は唯死ぬるばかりの身の
可哀
(
あはれ
)
を、つゆほども御前様には通じ候はで
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“私事”の意味
《名詞》
私事(しじ、わたくしごと)
一身上に関すること。他人に知られたくない事柄。
(出典:Wiktionary)
私
常用漢字
小6
部首:⽲
7画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“私事”で始まる語句
私事的