福面女おかめ)” の例文
名の上へ、藤の花を末濃すそごの紫。口上あと余白の処に、赤い福面女おかめに、黄色な瓢箪男ひょっとこあお般若はんにゃ可恐こわい面。黒の松葺まつたけ、浅黄のはまぐり、ちょっと蝶々もあしらって、霞を薄くぼかしてある。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あたかもその時、役者の名の余白に描いた、福面女おかめ瓢箪男ひょっとこの端をばさりとまくると、月代さかやき茶色に、半白ごましおのちょん髷仮髪まげかつらで、眉毛のさがった十ばかりの男のが、渋団扇しぶうちわの柄を引掴ひッつかんで、ひょこりと登場。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)