“禅機”の読み方と例文
旧字:禪機
読み方割合
ぜんき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
呑気のんきなる迷亭君と、禅機ぜんきある独仙君とは、どう云う了見か、今日に限って戸棚から古碁盤を引きずり出して、この暑苦しいいたずらを始めたのである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一、馬券は尚禅機ぜんきの如し、容易に悟りがたし、ただ大損をせざるを以て、念とすべし。
我が馬券哲学 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
忍剣は身の危険きけんを知るよしもなかった。おそらくかれは、故快川和尚こかいせんおしょう最期さいごのことば——心頭しんとう滅却めっきゃくすれば火もまたすずし——の禅機ぜんきをあじわって、二十一日のけいをけっして長いとも思っておるまい。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)