神武じんむ)” の例文
「王政のいにしえに復することは、建武中興けんむちゅうこうの昔に帰ることであってはならない。神武じんむの創業にまで帰って行くことであらねばならない。」
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
は日本人として、神武じんむ天皇以来の日本人が、如何なる事業をわが歴史上に発展せるかの大問題を、過去に控えて生息するものである。
『東洋美術図譜』 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
神武じんむ天皇のお供をした、私たちの先祖は、ちょうどこんな鎧を着ていたのではないかと思われるような、古風なつくり方なのです。
新宝島 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
我輩のは概括した議論であるが、眼前行わせられる御大典を思い起し、それと同時に神武じんむの事業を思い起す。これが王政を神武のいにしえに復する明治維新の精神である。
吾人の文明運動 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
黙々もくもく先生は歴史の進行とともに地理を展開させた、神武じんむ以来大和やまと発祥はっしょうの地になっている、そこで先生は大和の地理を教える、同時に大和に活躍した人物の伝記や逸話等を教える。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「飛んでもない、あんなのは神武じんむ以來ですよ。最初はネチネチといや味の言ひ合ひから、だんだん昂じて甲高かんだかな口喧嘩。それから觸つたり、打つたり、引つ掻いたり、とう/\髮のむしり合ひから、左四つに組んで水が入る騷ぎ——」
神武じんむの創造へ——遠い古代の出発点へ——その建て直しの日がやって来たことを考えたばかりでも、半蔵らの目の前には、なんとなく雄大な気象が浮かんだ。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そこで王政復古は神武じんむの昔に復せしめるという大命令である。
吾人の文明運動 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
彼はその想像を古代の方へもせ、遠く神武じんむみかどの東征にまで持って行って見た。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そりゃ、この大政の復古が建武中興の昔に帰るようなことであっちゃならない、神武じんむの創業にまで帰って行くことでなくちゃならない——ああいうことを唱え出したのも、あの玉松あたりさ。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)