神保大吉じんぼうだいきち)” の例文
と、追いまくした十二人の裏切り武士ぶし、そのなかでも剛力ごうりきをほこる神保大吉じんぼうだいきちは、九しゃくの槍をしごいて、咲耶子のまえへけまわった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もとへもどして、みじかにかまえなおした神保大吉じんぼうだいきちは、咲耶子さくやこが右へよれば右へ、左へよれば左へ、ジワジワとおしていった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神保大吉じんぼうだいきちは、あたりのほのぐらさに、それを独楽こまともなんともさとらずに、力まかせに手もとへひく! と一方の独楽のひもも、負けずおとらず剛力ごうりきをかけて引ッ張った。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)