“矢痍”の読み方と例文
読み方割合
やきず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わずかに、心から市人の胸を慰めたものは、御林軍の大将王必が、矢痍やきずがもとで、これも間もなく死んだということだけであった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
橘は矢痍やきずのあとに清い懐紙かいしをあてがい、その若い男のかおりがまだ生きて漂うている顔のうえに、うちぎの両のそでをほついて、あやのある方を上にして一人ずつに片袖かたそであてかぶせ
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
吉川元春は、すぐその部下の勇将、牛尾元貞うしおもとさだを向けたが、元貞が、矢痍やきずをうけて、病臥してしまったため、ふたたび
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)