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眸底
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ぼうてい
ふりがな文庫
“
眸底
(
ぼうてい
)” の例文
戦争はまのあたりに見えぬけれど戦争の結果——たしかに結果の
一片
(
いっぺん
)
、しかも活動する結果の一片が
眸底
(
ぼうてい
)
を
掠
(
かす
)
めて去った時は
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その蒼い
灝気
(
こうき
)
の中に、点々としてかすかにきらめくものは、
大方
(
おおかた
)
昼見える星であろう。もう今はあの影のようなものも、二度と
眸底
(
ぼうてい
)
は横ぎらない。
首が落ちた話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ほかの部分は
夜目
(
よめ
)
でよく見えんのに、顔だけが著るしく強い色をして判然
眸底
(
ぼうてい
)
に落つるからである。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
城らしきものは
霞
(
かすみ
)
の奥に閉じられて
眸底
(
ぼうてい
)
には写らぬが、流るる
銀
(
しろがね
)
の、
烟
(
けむり
)
と化しはせぬかと疑わるまで末広に薄れて、空と雲との境に入る程は、
翳
(
かざ
)
したる
小手
(
こて
)
の下より遙かに双の
眼
(
まなこ
)
に
聚
(
あつ
)
まってくる。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
眸
漢検1級
部首:⽬
11画
底
常用漢字
小4
部首:⼴
8画
“眸”で始まる語句
眸
眸子
眸中
眸瞳
眸瞼
眸裡
眸許
眸鼻