“真廂”の読み方と例文
読み方割合
まびさし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さう思ふと、蔦なき門の家に住んでゐたときの家の出入りをおもひ返し、丁度女がひたい真廂まびさしをむきつけに電燈の光で射向けられるやうな寂しくもうとい感じがした。
蔦の門 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
甲野さんは真廂まびさしあおって坂の下から真一文字に坂の尽きるいただきを見上げた。坂の尽きた頂きから、淡きうちに限りなき春の色をみなぎらしたるはてもなき空を見上げた。甲野さんはこの時
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)