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直衣
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なほし
ふりがな文庫
“
直衣
(
なほし
)” の例文
程なく多くの足音聞ゆる中に、
沓音
(
くつおと
)
高く
響
(
ひび
)
きて、
烏帽子
(
ゑぼし
)
七七
直衣
(
なほし
)
めしたる貴人、堂に上り給へば、
従者
(
みとも
)
の
武士
(
もののべ
)
四五人ばかり
右左
(
みぎひだり
)
に座をまうく。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
やがて
來
(
こ
)
む
壽永
(
じゆえい
)
の秋の哀れ、
治承
(
ぢしよう
)
の春の樂みに知る由もなく、
六歳
(
むとせ
)
の後に昔の夢を
辿
(
たど
)
りて、
直衣
(
なほし
)
の袖を絞りし人々には、
今宵
(
こよひ
)
の歡曾も中々に忘られぬ
思寢
(
おもひね
)
の涙なるべし。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
大殿油
(
おほとのあぶら
)
の灯影で眺めますと、縁に近く座を御占めになつた大殿樣は、淺黄の
直衣
(
なほし
)
に濃い紫の浮紋の
指貫
(
さしぬき
)
を御召しになつて、白地の錦の縁をとつた
圓座
(
わらふた
)
に、高々とあぐらを組んでいらつしやいました。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
大殿油
(
おほとのあぶら
)
の灯影で眺めますと、縁に近く座を御占めになつた大殿様は、浅黄の
直衣
(
なほし
)
に濃い紫の浮紋の
指貫
(
さしぬき
)
を御召しになつて、白地の錦の縁をとつた
円座
(
わらふだ
)
に、高々とあぐらを組んでいらつしやいました。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“直衣”の解説
直衣(のうし、なおし)は、平安時代以降の天皇、皇太子、親王、および公家の平常服。
外見上は衣冠とほとんど同じであるが、「直(ただ)の衣」の意味より平常服とされ、色目・紋様も自由であった。成人前の若年者は「童直衣(わらわ)」を着用した。
(出典:Wikipedia)
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
衣
常用漢字
小4
部首:⾐
6画
“直衣”で始まる語句
直衣姿
直衣袴
直衣狩衣