“目庇”の読み方と例文
読み方割合
まびさし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒の洋服で雪のような胸、手首、勿論靴で、どういう好みか目庇まびさしのつッと出た、鉄道の局員がかぶるようなかたなのを、前さがりに頂いた。
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
テナルディエは右手を額の所まで上げて目庇まびさしを作り、それから目をまたたきながら眉根まゆねを寄せたが、それは口を軽くとがらしたのとともに
それかあらぬか、翁は天宙から頭上へ目庇まびさしのように覆い冠って来る塩尻の形の巨きな影を認めたかに感じた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)