トップ
>
目利
>
めきき
ふりがな文庫
“
目利
(
めきき
)” の例文
『——と、まあ、わしの老婆心じゃ。然し、そちの技倆も、加藤殿のようなお
目利
(
めきき
)
が、認めて下さるように迄なって、わしも共々欣ばしい』
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然ニ先頃西郷より御送被
レ
遣候吉行の刀、此頃出京ニも
常帯
(
つねにおび
)
仕候。京地の刀剣家ニも見セ候所、皆粟田口忠綱位の
目利
(
めきき
)
仕候。
手紙:081 慶応三年六月二十四日 坂本権平あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
「向うの話ばかり聞いていても駄目、実地に行って様子を見て、それから
抵当
(
かた
)
になりそうなものの
目利
(
めきき
)
をした上で……」
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
下さる人はそれほど
目利
(
めきき
)
という訳でもありませんから、古くない慣れの少いのもあるので、絹の
打紐
(
うちひも
)
を通して、中指にかけて握っているのを皆が笑いますと、自分も笑いながら
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
こんな風に云って、恐ろしくひねこびた、
土釜
(
どがま
)
の化けたような物を、大事そうに
捻
(
ひね
)
くってみせたりする。欲の深いくせに人が好くて、自分はたいそうな
目利
(
めきき
)
だと信じているところに
愛嬌
(
あいきょう
)
があった。
ひやめし物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
僕の
目利
(
めきき
)
では。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
神尾は平野老人の言い方が少し
癪
(
しゃく
)
にさわったようでありました。しかしこの老人はこの席の中での刀の
目利
(
めきき
)
でありましたから、多少は警戒しました。
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
自分の家に伝わる刀の
目利
(
めきき
)
などもしてもらって、すっかり柳斎を信じて疑わない容子なのだ。さっそく、数日後には
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その時になって、始めて誰も祖父の
目利
(
めきき
)
の違わなかったのを感じました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
しかし、
目利
(
めきき
)
に見させても、筆蹟は、まぎれなき定房卿のお筆だという。そこでなお、めんみつな審議に及ぶと、或いはという
信憑
(
しんぴょう
)
も持たれなくはない。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
備前屋の主人は、この五人連れの若い侍たちを見て、こんなふうに
目利
(
めきき
)
をしてしまいました。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ゆうべ、手先の眼八は、
免許町
(
めんきょまち
)
の
刀研師
(
かたなとぎし
)
大黒宗理
(
おおぐろそうり
)
の店へ寄って、ある兇行に使われた
小柄
(
こづか
)
の
目利
(
めきき
)
をして貰っている間に、思いがけない拾いものにぶつかった。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そ、そんならば老人のお
目利
(
めきき
)
は?」
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
利
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
“目利”で始まる語句
目利草
目利真按司
目利真角嘉和良