しゅん)” の例文
いしみな奇状両岸に羅列す、あるい峙立じりつして柱のごとく、或は折裂せつれつして門のごとく、或は渇驥かっきの間に飲むが如く、或は臥牛がぎゅうの道に横たわる如く、五色ごしき陸離りくりとして相間あいまじわり、しゅんおおむね大小の斧劈ふへき
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
右の草履が碾磑ひきうすの飛石を一つ踏んで、左の草履が麻の葉のようなしゅんのある鞍馬の沓脱くつぬぎに上がる。お雪さんの体がしなやかに一捩ひとねじり捩られて、長い書生羽織に包まれた腰が蹂口に卸された。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)