白氏はくし)” の例文
白氏はくし晴天せいてんの雨の洒落しやれほどにはなくそろへども昨日さくじつ差上さしあそろ端書はがき十五まいもより風の枯木こぼくの吹けば飛びさうなるもののみ、何等なんら風情ふぜいをなすべくもそろはず
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
ある時翁の物がたりに、此ほど白氏はくし文集を見て、老鶯らうあういひ病蚕びやうさんといへる言葉のおもしろければ
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「われわれは、府庁からまいった者だが、その方は何者だ、白氏はくしなら韓大爺かんだいや牌票ぱいひょうがある、その方が許宣にやったかねのことに就いて尋ねることがあるから、いっしょに伴れて往く」
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)