白州しらす)” の例文
所詮しょせん町奉行の白州しらすで、表向きの口供こうきょうを聞いたり、役所の机の上で、口書くちがきを読んだりする役人の夢にもうかがうことのできぬ境遇である。
高瀬舟 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
これは、なんといっても、痒さにまさる苦しみはございますまい。私がもし昔のお白州しらすで拷問かけられても、切られたり、ぶたれたり、また、くすぐられたり、そんなことでは白状しない。
皮膚と心 (新字新仮名) / 太宰治(著)
十一月二十四日のひつじ下刻げこくである。西町奉行所の白州しらすははればれしい光景を呈している。書院しょいんには両奉行が列座する。
最後の一句 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
白州しらすを下がる子供らを見送って佐佐は太田と稲垣とに向いて、「生先おいさきの恐ろしいものでござりますな」と言った。
最後の一句 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
情偽があろうかという、佐佐の懸念ももっともだというので、白州しらすへは責め道具を並べさせることにした。これは子供をおどして実を吐かせようという手段である。
最後の一句 (新字新仮名) / 森鴎外(著)