きずあと)” の例文
三日の間二尺に余る積雪中を辿り歩いた報いは覿面てきめんで、今だにきずあとが寒さに痛む程の凍傷を受けた。
冬の山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
陽焦ひやけのした骨太の顔に薄あばたがあり、耳の下から顎にかけて四半分ほど顔がない。ないというのはおかしいが、太刀で斬られたきずあとの肉が変に縮んでしまったのかも知れない。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)