やまひ)” の例文
三四年前、この村から十里許り隔つた或村に同じやまひが猖獗を極めた時、所轄警察署の當時の署長が、大英斷を以て全村の交通遮斷を行つた事がある。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
三四年前、この村から十里許り隔つた或村に同じやまひ猖獗しやうけつを極めた時、所轄警察署の当時ときの署長が、大英断を以て全村の交通遮断を行つた事がある。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
又一人、又一人、遂にいまはしきやまひが全村に蔓延した。恐しい不安は、常でさへ巫女いたこを信じ狐を信ずる住民ひとびとの迷信をあふり立てた。御供水おそなへみづは酒屋の酒の様に需要が多くなつた。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)