留置場りゅうちじょう)” の例文
……そいつは冗談だが、こいつはもうけ話なんだ。相手は屹度きっと買うよ。彼奴等あいつらはきっと今朝がた、留置場りゅうちじょうのカンカン寅と連絡をしたのだ。
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そこには、稲川先生の教え子たちが、ひとり一つずつの卵をもちよって、寒い留置場りゅうちじょうの先生に差し入れしてくれと、警察へ押しかけたことが書かれていたのだ。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
今度拘引こういんされた留置場りゅうちじょうにはねぎがころがしてはなかった。これこそほんとうの牢屋ろうやで、まどには鉄のぼうがはめてあって、それを見ただけで、もうどうでもにげ出したいという気を起こさせた。
三人が留置場りゅうちじょうから出たときには、仕事がなくて、食べるに困った。その結果、とうとう悪の道へはいりこんで強盗ごうとうをはたらいた。
一坪館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのあげく、怪人丸木にこきつかわれ、共犯者ということになり、警視庁の留置場りゅうちじょうへ、放りこまれてしまったのである。
火星兵団 (新字新仮名) / 海野十三(著)
チェリーを一ぷくっているところへ、ヤーロ親分が留置場りゅうちじょうから連れられてきた。
一九五〇年の殺人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
課長は目賀野を元の留置場りゅうちじょうへ戻した。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)