申後もうしおく)” の例文
「奥さま、申後もうしおくれましたが、この春はお坊っちゃんでお芽出度うございました。内藤さんのところのように両方お揃いで真正に羨ましゅうございますわ」
好人物 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それに就いて罷出まかりでました……無面目に、お家をうかがい、御叱おしかりを蒙ったで、恐縮いたすにつけても、前後申後もうしおくれましてござるが、老人は下谷御徒士町おかちまちに借宅します
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「……その御会釈はぶんに過ぎまする。申後もうしおくれましたが拙者は筑前黒田藩の石月と申す……」
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「これは申後もうしおくれました、わたくしは信州松本の在、至って山家ものでございます。」
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「僕も驚いているんです。実は四五日前に友達が吉川君の縁談の評判をしていました。うっかり聞いていましたから、別口だと悪いと思って、申後もうしおくれましたが、お宅のお話に相違ありません」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)