“田舎住居”の読み方と例文
読み方割合
いなかずまい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唯儂一個人としては、六年の田舎住居いなかずまいの後、いさゝかたものは、土に対する執着の意味をやゝかいしはじめた事である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
始末のよい叔母は、田舎住居いなかずまいのそのころから持ち越して来た、茜木綿あかねもめんや麻の葉の型のついた着物をまた古葛籠ふるつづらの底から引っ張り出して来て眺めた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
まづこの分なら見込みはついたと、せつせと働くうちに、自体が弱いからだなのでたうとう堪へ切れず残念にも医者をやめなければならなくなり、またもとの田舎住居いなかずまいとはなつた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)