生蒼なまあを)” の例文
円かなる望月ながら、生蒼なまあをく隈する月の飛び雲の叢雲むらくもあひ、ふと洩れて時をり急に明るかと思ふ時なり。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
まどかなる望月ながら生蒼なまあをくまする月の飛び雲の叢雲むらくもあひ、ふと洩れて時をり急に明るかと思ふ時なり。
午夜ごやふけて揺るるものあり。わが窓の硝子戸のそと真透ますかせば月に影してこごえ雲絶えず走れり。円かなる望月ながら、生蒼なまあをくまする月の、傾けばいよよ薄きを、あなさむや揺るる竹あり。
午夜ごやふけて揺るるものあり。わが窻の硝子戸のそと真透ますかせば月に影してこごえ雲絶えず走れり。まどかなる望月ながら、生蒼なまあをくまする月の、傾けばいよよ薄きを、あな寒や揺るる竹あり。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)