生腕なまうで)” の例文
紙札というのは、例の暗闇のなかの骸骨と、くさむらを這い出して来た生腕なまうでとから受取った、化物屋敷通過証ともいうべき紙片かみきれである。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
大地を指さした宇治山田の米友が、生腕なまうで献上の一行を相手に、何をたんかをきっているかと聞いてみると
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
人間の生腕なまうでが一本、三宝の上に置いてあるんだぜ、いってえ、何のおまじねえだ、当てつけるなら少々お門違いのようなものだが、あいつらの言った今の口上は
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
叢に生えた生腕なまうで、闇夜の曲芸団のテントから現われた青眼鏡の怪物、名探偵三笠龍介氏に化けた殺人鬼、どれもこれも、凡てこの世の出来事とは考えられなかった。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
流し場に放り出されたものは、まさしく人間の手首であった。ひじの所から切断した、見るも恐ろしい生腕なまうでであった。それが、白いタイルの上で、蒟蒻こんにゃくの様にいつまでもブルブル震えていた。
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「何者の生腕なまうででございますか」
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
生腕なまうで
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)