生肌なまはだ)” の例文
白緑びゃくろく斑点はんてんがまるで龍のからだのように見えた。がれた幹の生肌なまはだ二尺あまりのあとへ、墨の文字がながれにじんでいるのを見つめていると、木の生命いのちが感じられてくる。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
淫婦よ! 多情者よ! 色餓鬼め! まだ処女おぼこの身でありながら、男の生肌なまはだ恋しがり、あだ厭らしく小次郎を追い、ウカウカソワソワいたしおる! ……小次郎は姉の所有もの! 年月手がけて磨きあげ
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)