生伸はえの)” の例文
わずかに手を解き、おとがいで襟を探って、無性ぶしょうらしくつまみ出した、指のつめの長く生伸はえのびたかと見えるのを、一つぶるぶるとって近づき、お伽話とぎばなしの絵に描いた外科医者というていで、おののく唇にかすかに見える
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)