玖珠くす)” の例文
これは高橋廉一れんいち氏のかんするところである。その結果がよいところから、東京電灯が玖珠くす飯田はんだ湯坪ゆつぼまた地熱研究所を設置している。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
豊後ぶんご玖珠くす地方のものは久留島武彦くるしまたけひこ氏が図示してくれられた。ただしここのは関東とちがって、小枝の方を長くして把手とってにしている。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
幾条いくすじの流れが何処いずこからきたり、如何に合さり、何処へ行くのか、地図のみが知っている。玖珠くす川、大山川、三隈みくま川、花月川、そうして筑後川、それらの凡てを一身につなぐのが水郷日田である。
日田の皿山 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
余も実視したことがあるが、近来は新しくこの鏡を作りて、田舎の人に高く売りつけるものがいる。余が先年、豊後ぶんご玖珠くす郡の山間にて、ある農家が高価に買い入れたのを見たことがある。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
人がその岸に立って南無阿弥陀仏を唱えると、水もこれに応じて泡を立て、ぶつぶつといったという話が残っています。(豊薩ほうさつ軍記。大分県玖珠くす郡飯田村田野)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
十一月二十日 二十余人バスに搭乗、玖珠くす高原を横ぎる。由布院ゆふいん休憩。別府乗船。
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
更に西の方に行って大分県玖珠くす郡の山村にも、この草をマンガレと称する処がある。
サトガラ 同 玖珠くす