そっ)” の例文
そしてその漢中には、魏の曹操が自ら大軍をそっして、奪回を計っていた。——この際、当然、蜀の関心は曹操にそそがれていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はその後、終南山しゅうなんざんにひそんでいたが、天子ここを通ると知って、にわかに手勢一千をそっし、急雨の山をくだるが如く、野を捲いて、これへ馳けて来たものだった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)