猟服りょうふく)” の例文
それが黒い鍔広つばびろの帽子をかぶって、安物やすものらしい猟服りょうふくを着用して、葡萄色ぶどういろのボヘミアン・ネクタイを結んで——と云えば大抵たいていわかりそうなものだ。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
後輩の自分が枯草色かれくさいろの半毛織の猟服りょうふく——そのころ銃猟じゅうりょうをしていたので——のポケットにかたからった二合瓶にごうびんを入れているのだけが、何だか野卑やひのようで一群に掛離かけはなれ過ぎて見えた。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)