狩猟しゅりょう)” の例文
旧字:狩獵
「午后は第一学年は修身と護身、第二学年は狩猟しゅりょう術、第三学年は食品化学と、こうなっていますがいずれもご参観になりますか。」
茨海小学校 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
頼朝の外出も、ある区域に限っては、狩猟しゅりょうに出るも、走り湯へ参詣さんけいにゆくも、かなり自由にされているらしい。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冬という季節は窩人達にとっては狩猟しゅりょう享楽きょうらくとの季節であった。彼らは弓矢をたずさえては熊や猪を狩りに行く。捕えて来た獲物を下物さかなとしては男女打ちまじっての酒宴を開く。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
手紙は、弟の二郎じろうと一緒に一週間ばかり前からこちらに来て、毎日狩猟しゅりょうに日を暮しているが、二人だけでは面白くないから、ひまがあれば私にも遊びに来ないか、という文面だった。
火縄銃 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
土人の言うところでは、そこは安南のタム・キイという村から三日の行程のところにある無人の海岸の一地点で、狩猟しゅりょうにでも来るほか、ほとんど用のないところだということであった。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
メントール侯の居間は、さいわいにも破壊されずにあった。それは、聞きしにまさる豪華なものであって、中世紀この方の、武器や、酒のみ道具や、狩猟しゅりょう用具などが、いたるところの壁を占領していた。
暗号音盤事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と、御着の城主小寺政職おでらまさもとは、あるとき狩猟しゅりょうにことよせてこの丘へ立ち寄った。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)