“狂女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きちがい62.5%
ばかをなご25.0%
きやうじよ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その頃、僕のうちの隣りに、まあ狂女きちがいと云うのだろう、妙な女がひとり住んでいた。たび重なる不幸で頭がへんになってしまったんだね。
狂女 (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
自分と並んで居る一団の少年は、口々に、声を限りに、『あれヤー、お夏だ、お夏だツ、狂女ばかをなごだツ。』と叫んだ。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ああ、噫、この『お夏』といふ名も亦、決して初対面の名ではなかつた。矢張自分の記憶の底に沈んで居る石塊いしころの一つの名であつた。そして此名も、たしか或る狂女きやうじよの名であつた様だ。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)