ねぎ)” の例文
浅野弥兵衛やへえに命じて、彼は、そのことごとくを、部下の全将士にけて今年の労をねぎらい、また来たるべき年の覚悟についてこう云い渡した。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お瀧はイソイソと降りて來て、平次の勞をねぎらひます。夜更けのことではあるが、客あしらひになれて、なか/\の應對です。
もしも彼女がうんと言つて自分の欲望おもひを叶へ、然るべくねぎらつて呉れない暁には、何をしでかすか分つたものぢやない。
圓道爲右衞門二人が計らひとしていと盛んなる落成式執行しふぎやうの日も略定まり、其日は貴賤男女の見物をゆるし貧者にあまれる金を施し、十兵衞其他をねぎらひ賞する一方には
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
と先生はねぎらってくれた。
ロマンスと縁談 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
秀吉はうなずいて、使い、ご苦労であったとねぎらった。その間に、彼はふと、自己の年齢と、家康の年齢とを胸のうちで、比較していた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お滝はイソイソと降りて来て、平次の労をねぎらいます。夜更けのことではあるが、客あしらいになれて、なかなかの応対です。
円道為右衛門二人が計らいとしていと盛んなる落成式執行しゅうぎょうの日もほぼ定まり、その日は貴賤男女の見物をゆるし貧者にあまれる金を施し、十兵衛その他をねぎらい賞する一方には
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そして席を移すと、その夜、使者のため、連歌れんがの会を催して、しめやかに一夜をねぎらった——という風な人であった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秀吉は直接二、三の要領をたずねた上、ひと休みして、早く兵糧をとっておけとねぎらった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雨の中を迎えに出てくれた人達は、そこからまた、私たちを讃甘さぬも村小学校まで案内して、校舎の階上へあがり、茶菓子を出して、こもごもに遠来の労をねぎらってくれるのだった。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、曹操はなおねぎらった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)