物覚ものおぼえ)” の例文
旧字:物覺
それでないとこの先の見込みがつかないからと諄々じゅんじゅんと清吉の不勉強や不品行や物覚ものおぼえの悪い点を列挙して、清吉の教育法について呉々くれぐれも心配してくれたのである。
蝋人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
豐「本当に此のは何てえ物覚ものおぼえが悪い娘だろう、其処そこがいけないよ、此様こんなじれったい娘はないよ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「貴方、嘘をおきなさるなら、もう少し物覚ものおぼえを善く遊ばせよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
子供は物覚ものおぼえが早いものですから、上手にそれを真似まねします。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)