“片雲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
へんうん75.0%
ひらぐも25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心は高く霊界を慕えども、足は地上を離るることあたわざるそのあこがれ。耳に虚空の妙音の天上にのぼり行くを聞けども、身は片雲へんうんの風にさそわれて漂泊に終る人生の悲哀。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
而して一鳥ぎらず片雲へんうんとどまらぬ浅碧あさみどりそらを、何時までも何時までも眺めた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
というのは、そのおり天頂を振りあおぐと、色も形もない、透きとおった片雲ひらぐものようなものが見出されるであろう。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)