“へんうん”の漢字の書き方と例文
語句割合
片雲100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心は高く霊界を慕えども、足は地上を離るることあたわざるそのあこがれ。耳に虚空の妙音の天上にのぼり行くを聞けども、身は片雲へんうんの風にさそわれて漂泊に終る人生の悲哀。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
而して一鳥ぎらず片雲へんうんとどまらぬ浅碧あさみどりそらを、何時までも何時までも眺めた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
予もいづれの年よりか片雲へんうんの風にさそはれて漂泊のおもひやまず。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)