“熊吉”の読み方と例文
読み方割合
くまきち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
熊吉くまきちという水撒みずまき人夫がありました。お役所の紋のついた青い水撒車を引張ひっぱって、毎日半蔵門の方から永田町へかけて、水を撒いて歩くのが、熊さんの仕事でした。
近来飛騨に銀山がひらかれて、坑夫を募集しているという噂を聞込ききこんだので、彼は同じ仲間の熊吉くまきちと云う老坑夫をさそって、殆ど三十年ぶり故郷ふるさとの土を踏んだのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)